
自衛隊のミリメシ『戦闘糧食』
日本でミリ飯と言えば、自衛隊が災害派遣先で食べている『戦闘糧食』が思い浮かびます。
戦闘糧食は、オリーブドラブと呼ばれる緑色の缶やレトルトパウチに入った非常食(レーション)のことです。 缶やレトルト製品であるため『缶メシ』『パックメシ』とも呼ばれています。
戦闘糧食ってどんなもの?
戦闘糧食は、ご飯やおかずが1食分ワンセットになっています。 戦闘糧食には缶詰めのⅠ型とレトルトのⅡ型があります。 Ⅰ型は3年、Ⅱ型は1年保存が可能で、カロリーも高く、体を動かす自衛官にぴったりな食糧です。
メニューは数種類あり、約400万食備蓄されています。
どんな時に食べているの?
訓練や災害派遣時に携行し食べています。 自衛官は必ずこれを食べているイメージですが、実際は自炊が開始できるまでの準備期間中に食べるのみで、野外炊具の準備が整えば自炊を行うそうです。
味は?おいしいの?
気になる味ですが、食べたことがある人の話では、海外のものに比べ非常においしいということです。
災害被災地で被災者に配給される戦闘糧食
自衛隊が被災地に到着した際、野外炊具の準備が整うまでのつなぎとして、被災者に戦闘糧食を配給することがあります。
これは実際自衛官が派遣先で食べるものと同じもので、駐屯地にある備蓄を被災者用に配給してくれます。
ただ缶メシのご飯は冷えた状態では固く食するのが難しいため、湯煎など加熱した状態での配給してくれます。湯煎後はさめてもしばらくは柔らかい状態で食べることが可能です。
1食1000キロカロリー!?戦闘糧食は塩分高めの高カロリー食
演習などで汗を流す隊員用に作られた戦闘糧食は、非常に高カロリー高塩分です。 缶メシのご飯にはもち米が含有されているため腹持ちが良く、1缶に入っている量も多いです。
- さんまピリカラ煮
- かも肉じゃが
- とり野菜煮
- ウインナーカレー
- チキントマト煮
- ハヤシハンバーグ
- 中華風カルビ
※参考:株式会社武蔵富装「戦闘糧食の開発」
高塩分なので高齢者や持病のある人は要注意
メニューを見る限りでは、野菜が少ないです。味付けも濃いため被災者が避難所で長期間食べ続けるには不向きです。
また高齢者や塩分の高い食品を食べることができない人は、たくさん食べないように注意しないといけません。
通販でも買えるミリ飯・サバイバルフード
自衛隊の戦闘糧食は一般販売されていません。 しかし戦闘糧食を実際に作っているメーカーが、同じような製品を製造し販売していますので、そちらを購入することが可能です。
武蔵富装のミリメシ
自衛隊の駐屯地の売店には、実際に戦闘糧食を作っている武蔵富装という会社が販売している『ミリメシ』という製品を購入できます。
この『ミリメシ』は実際に戦闘糧食として採用されていものがメニューに組み込まれているので、本格的なミリメシを体験できます。 賞味期限は3年と長く、また『あつあつ防災ミリメシ』には水だけで食料を温める加熱剤パックも同梱されています。
またセット品として3食分がセットになった『防災あつあつロングライフ』があります。
現在はこちらが一番入手しやすいです。
- アルファ米×3
- レトルト食品×3(さんまピリ辛煮・とり野菜煮・牛丼)
- 保存水500ml×3
- フォークスプーン×3
- 食器×3
- 加熱剤×3
※加熱剤を入れて温めるジップパックも同梱
ホリカフーズのミリメシ
非常食のメーカーとしても有名なホリカフーズも元々は戦闘糧食を長きに渡り製造してきたメーカーです。
中でも「ミリメシ」シリーズは、それまで培ってきた戦闘糧食のノウハウと災害の教訓を生かした災害食です。
こちらも加熱剤が入っているので、これだけであたたかいご飯を食べることができます。
- ご飯パック×1
- レトルト食品×1
- スプーン×1
- ナプキン×1
- 発熱剤×1
- 発熱溶液×1
ホリカフーズの製品
日本ハム 陸上自衛隊戦闘糧食モデル
最近では日本ハムからも陸上自衛隊戦闘糧食モデルが販売されています。
賞味期限は製造から5年6ヶ月と、超ロングです。
種類は、自衛艦に人気という下記の4種類となっています。
- 煮込みハンバーグ
- 鶏と根菜のうま煮
- ポークソーセージステーキ
- やきとり
常温のままでも食べることができるので、災害時でも美味しく食べることができます。