
カロリーメイトは非常食になるか
コンビニでも定番のバランス栄養食のカロリーメイト。 ソフトクッキータイプで軽食にもぴったりな栄養調整食品の代表格として有名な製品です。
1983年に大塚製薬から発売され、バランス栄養食の先駆けとなりました。
私も発売当初は、このようなお菓子のようなお菓子でないような食品の発売に驚きましたが、現在ではカロリーメイトに似た後発商品が色々なメーカーからも発売されるようになり、バランス栄養食はコンビニでの定番携帯食となっています。
非常食として必要な要素
非常食として必要な要素として以下のようなことが挙げられます。
- 携帯しやすいか
- 腹持ちするか
- 日持ちするか
- すぐに食べることが出来るか
非常食は非常時に食べることが原則としてあるため、日持ちすることやすぐに食べられるかどうかは非常に重要なポイントになります。
消費期限が短い場合、いざと言う時に食べられなくなっていれば備蓄していた意味がありません。 また開封に缶切りなどの特殊な器具が必要であったり、温めないと食べられないものは非常食としてやや扱い辛いものになります。
そして腹持ちについては、少量でもお腹を満たすことができれば備蓄する量を減らすことができ、また携帯のしやすさについても同様です。 長期間食料不足が続くことを考慮し、食べやすく腹持ちがするものが最適となります。
カロリーメイトは携帯するバランス食というイメージですが、非常食として使うことははたして可能でしょうか。
携帯のしやすさ
カロリーメイトには、ショートブレッド風な固形タイプ、缶に入った飲料タイプ、アルミパウチのゼリー飲料タイプの3種類が発売されています。
大きさ
- 固形タイプ(4本入り):2 x 10.7 x 10 cm
- 固形タイプ(2本入り):10.2 x 5.7 x 2.2 cm
- 缶:10.9 x 5.3 x 5.3 cm
- ゼリー:12.8 x 4.2 x 8 cm
缶は200mlの小缶と同じサイズでゼリーも一般的な飲み口が付いたゼリー飲料のサイズとほぼ同サイズです。
固形タイプについても、箱の大きさは箱の厚みは2cm程度となっており、薄いためあまりかさばらないことが分かります。 2本入りなどもありますので、普段から持ち歩くには丁度良いサイズ感です。
またどれも保管は常温なので備蓄保管するには問題ありません。 ただ缶飲料やゼリータイプは重量がありますので、非常用持ち出し袋に入れる場合は、持ち歩く際には自分が持てる重さを考えて量を決めましょう。
腹持ちについて
カロリーメイトを食べたことがある人は分かるかと思いますが、固形タイプはショートブレッドのような感じのソフトクッキーです。
1本20gと1本タイプのバランス栄養食と比べ若干量が少ないですが、1パック2本入りということを考えると2本で一食分であることが分かります。 男性ではやや物足りないかと思いますが、おやつや軽食としては充分な量かと思います。
カロリー
- 固形タイプ(1本):100kcal
- 缶:200kcal
- ゼリー:200kcal
バランスを考えた栄養調整食品
カロリーメイトはタンパク質・脂質・糖質・ビタミン・ミネラルの5大栄養素をバランス良く手軽に摂取することが目的の栄養調整食品です。 栄養調整食品とは健康食品の一種で足りない栄養素を補う食品のことです。
他のお菓子などとは違い栄養を補給するために作られた製品なので、非常時の栄養不足による体力消耗などにも役立ちます。 また飲料タイプは流動食をコンセプトに作られた製品でありますので、固形物が食べられない場合でもこれを飲めばある程度栄養を摂ることができます。
日持ち(賞味期限)について
製造から1年以内が賞味期限となります。しかし賞味期限ということですので、賞味期限はきれてしまったとしてもしばらくは食べても問題ありません。
しかしそれではいつまで持つのか不安になるかもしれません。 カロリーメイトにはロングライフというシリーズがあり、それであれば賞味期限が3年と非常に長く持ちます。
現在はロングライフは固形タイプ(チョコレート味)のみが販売されています。
ロングライフの特徴
カロリーメイト ロングライフは、災害時などの備蓄用に作られた長期保存型のカロリーメイトで、他のパッケージと違い水を通さない防水フィルムで包装されています。 水害で水に濡れても浸透することなく、耐久性保存性はばっちりです。
また栄養バランスについても11種のビタミンと5種類のミネラル・ タンパク質・脂質・糖質が配合され、災害時の栄養の偏りをサポートしてくれます。
開けやすさや食べやすさについて
固形タイプは紙製の外箱の中に、フィルム包装で2個で1パックずつパックになっています。
昔はこの中のフィルム包装が開けにくかったですが今は改良され、簡単に開けられるようになっています。また外箱をすぐに捨てがちですが、ブロックが壊れないように保護する役目があるため、まだ中身が残っているのであれば捨てない方が良いでしょう。 バッグの中にフィルム包装のまま入れておくと、壊れて崩れてしまうことが多いので注意してください。
どのタイプもそのまま何も手を加えなくてもすぐに食べることが出来るので、缶切りや調理は不要です。
また飲料タイプやゼリーの場合、水分の補給も同時に行うことができます。 病気の時や災害時に水の供給が間に合わない時などに非常に重宝します。
カロリーメイトの非常食適応総合評価
固形 | 缶 | ゼリー | ロングライフ | |
---|---|---|---|---|
味の種類 | ◎ | 〇 | 〇 | △ |
カロリー | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
食べやすさ | 〇 | ◎ | ◎ | 〇 |
携帯性 | ◎ | 〇 | 〇 | ◎ |
保存性 | 〇 | ◎ | 〇 | ◎ |
腹持ち | ◎ | 〇 | 〇 | ◎ |
総評
カロリーメイトは携帯性が高く栄養価もバランスがとれるため、非常食としては最適です。
しかしカロリーメイトはあくまで補助食品の役割として利用し、3食全部をカロリーメイトにするのではなく、できる範囲で他の非常食と組み合わせ備蓄しておくと良いでしょう。
朝食や軽食のために、また備蓄食料が尽きてしまわないための補助食品として備蓄しておけば災害時には大いに役立ちます。
また鞄やオフィスのロッカーにも気軽に入れておけるため、携帯非常食として普段から持っていればいざと言う時だけではなく、ちょっと小腹が空いたときや朝食の代わりなどにも最適です。
部屋が狭いなどあまり沢山の備蓄が出来ない人でも、カロリーメイトだけでも置いておくといざと言う時に安心です。