
今回ご紹介の非常食はコチラ『志布志安心ご飯』です
最近気になっていたこちらの製品。
なんとお米も具材も出汁のかつおぶしも鹿児島県産という、こだわりの製品です。
メーカーである株式会社志布志フーズ様から直々にお声がけいただき、開発経緯なども伺うことができました。
きっかけは2018年の大阪北部地震
2018年といえば、ひじょうしょくんの中の人がいる岡山では西日本大豪雨という大きな災害がありましたが、同年大阪では大阪北部地震や台風、また北海道では胆振東部地震と忘れがたい年でもありました。
その大阪北部地震を経験され、備蓄食糧の重要さを深く感じたことがきっかけで生まれたのが、この「志布志安心ご飯」だそうです。
「大阪なのになぜ鹿児島?」ということですが、毎年鹿児島から美味しい新米を取り寄せていたのがきっかけで、鹿児島県産のお米を使ったアルファ米非常食の製造を思いついたそうです。
その後大阪から志布志に拠点を移し、志布志産のお米や人参、ごぼう、高菜だけではなく、鹿児島県産かつお節、昆布は北海道産と、国産にこだわった安心安全な非常食を製造を行っています。
味の種類は現在4種類
味は白ご飯を含め、全部で4種類あります。
白ご飯以外はすべて、味付きのご飯です。
賞味期限は5年
こちらの製品の賞味期限は、製造から5年。
長期備蓄に対応しているので、災害用備蓄として備蓄庫や災害用持出し袋に、長期にわたって入れておくことができます。
アレルギーフリー・無添加・減塩
アレルギー28品目不使用で、保存料・化学調味料は一切不使用。しかも減塩調理と、年齢問わず誰でもだべられる安心ご飯です。
しかも炊き込みご飯などの味付けには、普通なら醤油が使われているはずなのに、アレルギーフリーというのがまたすごいです!大豆を使っていないアレルギーフリーの醤油にもこだわった製品というのも珍しいのでは。
調理時間は既存のアルファ米よりもやや長い20分
志布志安心ご飯の調理時間は、お湯なら20分、水なら90分と、既存メーカーの製品に比べるとやや長めです。
調理時間短縮が現在流行りのアルファ米ですが、この長さにはなにか理由がありそうです。
では実際に実食して確認してみましょう!
志布志安心ご飯「白ご飯」

こちらは志布志安心ご飯「白ご飯」パッケージです。
七宝紋様という和風柄がプリントされているのですが、コントラストのあるピンク色がキラキラとしてとてもきれいです。
そして注目は、ロゴの横にあるイラストです。イラストでちゃんと鹿児島県の志布志の場所が示してあるんです!志布志市ってここにあるんですね〜!

こちらがパッケージの裏側です。パッケージ裏には作り方と賞味期限、原材料などの記載があります。
作り方については、後ほど説明を詳しく読んでいきたいと思います。
中にはスプーン脱酸素剤

パッケージ上部を切り取り開くと、中はこんな感じです。
アルファ米とスプーン、そして脱酸素剤が入っています。

スプーンと脱酸素剤を取り出して、いざ調理に取り掛かります。
志布志ご飯の作り方

作り方は、既存メーカーのアルファ米とはちょっと異なります。
- 開封後、脱酸素剤とスプーンを取り出し、パッケージの底をよく広げる
- 内側にプリントされた中水線までお湯、または水を注ぎ、よくかきまぜる。お湯、または水の量については170mlあればOKです。
- 袋のチャックを閉め、お湯の場合は10分、水なら30分待ちます。
ここで、「あれ?お湯なら20分で水なら90分じゃないの?」と思うかもしれませんが、なんと志布志安心ご飯は、一度開封して混ぜる工程を挟みます。パッケージ表に記載された調理時間「お湯を入れて20分・水を入れて90分」とは、すべての待ち時間を合計しての時間となります。
待ち時間が経過したら一度開け、付属のスプーンでよくかき混ぜて、またチャックを閉めます。 - さらにお湯なら10分、水なら60分待ったら出来上がりです。スプーンで底のほうからよくかき混ぜてほぐしてから食べましょう。
作り方は、4種共通です。
既存メーカーのアルファ米だと、一度お湯をいれると、出来上がりまでは放置するのが一般的です。
この工程が、ほかのアルファ米とは大きな違いです。この違いがいったいどのような味や食感の違いうむのでしょうか。とても気になります!
調理開始
今回の実食は、お湯を使って調理します。
作り方の手順通りに、スプーンと脱酸素剤を取り出し、内側の中水線までお湯を注ぎます。

よくかき混ぜたら、10分待ちます。
10分後のご飯

10分後、袋を開けると、ご飯はこのような状態に。

しっかりとほぐしてやると、見た目的にはもう出来上がっているかのように見えます。
試しに少しだけ食べてみたのですが、若干芯のあるお米もありましたがもう柔らかくて、ほぼ出来上がり状態でした。
ということは、ここからは蒸らしの工程なのではと思いつつ、チャックを閉めて10分待ちます。
10分後(2回目) – 完成

10分が経過し、チャックを開けてみました。

さきほどよりもふっくら仕上がっているように感じます。
食べる前に、底のほうからしっかりとほぐし、完成です。

何度も混ぜる工程があったので、もしかするとだまになって固まってしまうのではないかと思っていたのですが、これがなんともちもちさが増して、柔らかくふわっともっちりしたご飯になっていました。
そしてやはり一度混ぜてさらに待つという蒸らし時間延長のおかげか、食感が均等で、芯のあるものはまったくありませんでした。
製品の案内には、誰でも食べやすいようにお米の硬さは柔らかめに仕上げていると記載されていますが、柔らかすぎず、私は食べやすかったです。
水分量を調節することでお粥にも
こちらはアルファ米なので、お湯や水の量を多めにすることで、お米の硬さを調整できます。
規定量よりもお湯や水を多めにいれるだけで、離乳食や介護食用にお粥状のごはんを作ることが可能です。
ご飯の量は、軽くお茶碗二膳分
内容量は100gということで、出来上がり量は軽くお茶碗に二膳分です。
これは他既存メーカーのアルファ米と同じ量ですね。私はこれに味噌汁をプラスして1食分として食べましたが、お腹いっぱいになる量でした。
ちなみに白ご飯以外の味も同様に、内容量は100gです。
志布志安心ご飯「白ご飯」の原材料・アレルギー成分など
メーカー | 株式会社 志布志フーズ |
内容量 | 100g |
賞味期限 | 製造から5年 |
成分表 | エネルギー:386kcal たんぱく質:5.7g 脂質:1.4g 炭水化物:87.6g 食塩相当量:0.01g |
原材料 | うるち米(鹿児島県産) |
アレルギー物質表示 | 特定原材料28品目不使用 |
志布志安心ご飯「かつお節ご飯」
続いてかつお節ご飯の実食です。

かつお節ご飯のパッケージは、きれいなブルーです。

パッケージ裏には作り方や原材料などが記載されています。原材料には、醤油風調味料との記載がありますが、大豆や小麦は不使用なので、アレルギーのある方でも安心です。
ちなみにですが、原材料には記載はありませんが、このかつお節も鹿児島県産のかつお節です。

開封すると、ふんわりとかつお節の香りがしますね〜。中には、味付け済みの茶色いアルファ米と、スプーン、脱酸素剤が入っています。
調理する前に、このスプーンと脱酸素剤は取り出してください。
出来上がりのご飯
作り方は、白ご飯と同じです。
お湯なら注いでから10分→混ぜてさらに10分待つ
水なら注いでから30分→混ぜてさらに60分待つと出来上がりです。

調理前のアルファ米は色がかなり茶色く、味が濃そうなイメージでしたが、出来上がりの味はそこまで濃くはなく、意外にも優しい味付けです。
大豆や小麦不使用の醤油風味調味料ですが、ちゃんとだし醤油の味がします。とても不思議ですね〜。
今回はかつお節ご飯なので、粉末状のかつお節が入っていて、かなり風味がいいです。かつお節の味もしっかり感じることができました!
志布志安心ご飯「かつお節ご飯」の原材料・アレルギー成分など
メーカー | 株式会社 志布志フーズ |
内容量 | 100g |
賞味期限 | 製造から5年 |
成分表 | エネルギー:380kcal たんぱく質:10.8g 脂質:1.7g 炭水化物:80.3g 食塩相当量:1.5g |
原材料 | うるち米(鹿児島県産)、かつお節、昆布、醤油風調味料 |
アレルギー物質表示 | 特定原材料28品目不使用 |
志布志安心ご飯「たかなご飯」
次は志布志安心ご飯「たかなご飯」です。

こちらは明るいグリーンのパッケージです。

パッケージの裏には、他の製品同様に作り方や原材料が記載されています。
そして原材料には産地の記載はありませんが、志布志産の高菜が使用されています。

開封すると、アルファ米とスプーン、脱酸素剤が入っています。
アルファ米は、かつお節ご飯と同様の茶色のごはんで、粉末状の高菜が入っているのが分かります。
スプーンと脱酸素剤を取り出してから、調理を開始します。
出来上がりのご飯
作り方は、白ご飯・かつお節ご飯と同じです。
お湯なら注いでから10分→混ぜてさらに10分待つ
水なら注いでから30分→混ぜてさらに60分待つと出来上がりです。

だし醤油風味のむっちりふんわりしたご飯に、ほんのり高菜の味がします。
ご飯の味は、かつお節ご飯と同じ味付けで、アレルギーフリー醤油の優しい味つけです。
高菜はゆかりくらいの粉末なので、食感などはほぼありませんが、高菜の風味はしっかり感じます。
志布志安心ご飯「たかなご飯」の原材料・アレルギー成分など
メーカー | 株式会社 志布志フーズ |
内容量 | 100g |
賞味期限 | 製造から5年 |
成分表 | エネルギー:373kcal たんぱく質:7.6g 脂質:1.7g 炭水化物:81.9g 食塩相当量:2.4g |
原材料 | うるち米(鹿児島県産)、たかな、かつお節、昆布、醤油風調味料、食塩 |
アレルギー物質表示 | 特定原材料28品目不使用 |
志布志安心ご飯「炊き込みご飯」
最後は「炊き込みご飯」です。

炊き込みご飯のパッケージは、オレンジ色です。こちらもきれいな色です。

パッケージ裏には、他同様に作り方と原材料などの記載があります。
そして原材料には産地の記載がありませんが、にんじんとごぼうは志布志産が使われています。

開封すると、他の製品同様に中には茶色の味付きアルファ米とスプーン、脱酸素剤が入っています。
調理する前に、スプーンと脱酸素剤は取り出してください。
出来上がりのご飯
作り方は、他おご飯と同じです。
お湯なら注いでから10分→混ぜてさらに10分待つ
水なら注いでから30分→混ぜてさらに60分待つと出来上がりです。

炊き込みご飯ではありますが、味付けはかつお節ご飯やたかなご飯と同じ、アレルギーフリーの醤油を使っただし醤油味です。
にんじんやごぼうが入っていますが、かなり細かく刻まれているので、そこまで主張はありません。
もっちりふんわりとした優しい味付けの炊き込みご飯風のごはんです。
志布志安心ご飯「炊き込みご飯」の原材料・アレルギー成分など
メーカー | 株式会社 志布志フーズ |
内容量 | 100g |
賞味期限 | 製造から5年 |
成分表 | エネルギー:378kcal たんぱく質:6.8g 脂質:1.7g 炭水化物:83.9g 食塩相当量:1.6g |
原材料 | うるち米(鹿児島県産)、にんじん、ごぼう、かつお節、昆布、醤油風調味料 |
アレルギー物質表示 | 特定原材料28品目不使用 |
味も具も控えめで物足りない?薄味で具材が細かい理由
今回食べてみて気になったのが、具材の細かさ。普通なら、大きめで食べ応えを強調するほうが、見栄えもするし良いのではと思いますが、なんとここにも理由がありました!
災害時に誰でも食べられるのが、この志布志安心ご飯
ごぼうやにんじんなど、大きいととても食べ応えがありますが、咀嚼が難しい高齢者や好き嫌いの激しい幼児にとっては、食べにくいご飯となってしまいます。
しかし細かくすることで、苦味をとり、とても食べやすくなります。またお湯を多めに入れたお粥風に調理しても、具材が食べる際の邪魔になりません。
そして産地にこだわり、アレルギー物質や添加物・化学調味料不使用で、さらに減塩にすることで、高齢者や幼児、また制限食が必要な人でも安心して食べることができます。
この志布志安心ご飯からは、「災害時でも老若男女問わず誰でも食べられるようなご飯を作りたい」というこだわりをとても強く感じました。
災害時だからこそ安心できるものを食べたいという人に、おすすめの非常食です。