
一人分ならこれがあれば湯沸かしから炊飯まで!便利なアルポット
災害が起こったらガスや水道、電気が使えなくなってしまうことが想定されます。そのような時、カセットガスコンロが一番に思いつきますが、私の場合、ガス缶の扱いに困るため、あまり買い置きをしていません。
でも何かないと困るなということで、水をいれると蒸気が発生する発熱剤を使った『加熱袋』とアルコールを使った『アルポット』を備えています。
アルポットとは?
アルポットは大木製作所というメーカーが製造している、アルコールバーナー内臓のポットタイプの調理器具です。
アルコールバーナーとは、燃料用アルコール(メタノール)を使ったいわゆるアルコールランプを使ったバーナー(ストーブともいいます)です。
800mlのステンレスのカップと蓋がついているので、お湯を沸かすだけではなく、煮炊きも可能で、2合までなら炊飯もできます。
アルポットの良い点
メタノールを使うので、ガス缶よりもお手軽です。
また、アルコールバーナーをポットで覆うので、強風でなければ風が吹いても火が消えませんし、火がむきだしではないので比較的安全です。
ポットが食器代わりにもなるので、これひとつあれば鍋等も準備しなくて済みます。
アルコールに直接火をつけるので、火傷には注意が必要です。場合によっては火が見えにくいこともあるので、火を消すまでは気を抜かないようにしてください。
アルポットの使い方
アルポットの使い方を解説します!


① 調理するものをカップに入れる
まず、カップに調理するもの、温めたいものをカップに入れます。今回は水を沸かしてみるので、水を入れました。

② ポットからアルコールバーナーを外して、火をつける
ポット下部にレバーがついているので、それを内側に寄せると、ポット部分が外れてアルコールバーナーが露出します。

中にアルコールを注入する
蓋を外して、中に燃料用アルコール(メタノール)を注入します。
アルコールは透明で見えにくいので、下が平らで明るく見えやすいところで作業してください。
底に注視して、薄ら溜まってきたら満杯なので、そこで入れるのをやめてください。もし溢れたら拭き取ってください。


火をつけてポットをかぶせる
アルコールを注入できたらそこに火をつけて、上にポットを被せます。被せたあともレバーを動かし、平にして固定します。




③ 調理
そのまま置いておくと水が沸騰します。
火を調節する機能はありませんので、そのまま様子を見て、調理が完了すれば出来上がりです。

④ 調理完了後、火を消す
調理が完了したら、アルコールの火は必ず消してください。
消火は蓋を被せるだけです。
調理済みのものを食べる前には、必ず火を消してください。またポットを傾けるときなど、火がついたままの状態では危険です。バーナーに火がついていることを忘れないようにし、最後は必ず火を消すようにしてください。
火の消し方
レバーを寄せてポットを外し、バーナーに蓋をかぶせます。
火が見えにくいので、ポットを外すときや蓋をかぶせるときは、火傷の可能性がありますので慎重に行ってください。
蓋はポンとかぶせるだけです。火が消えたか確認後、しっかり蓋を閉めてください。

食べ終わったら
食べ終わったらカップをきれいに洗い、よく乾かしてから付属の袋に入れて保管しましょう。
アルポットのサイズ
アルポットの中のカップのサイズですが、これくらいの大きさです。

一番高いところで15cm。くびれのところまでが13cmなのですが、実際に湯を沸かしたりする場合、このくびれより下の位置が水位上限です。これ以上入れると沸騰した時溢れてしまいます。

カップに缶詰を入れてみる
実際どれくらいの缶が入るか、入れてみます。


スーパーでおかずやツナ缶などでおなじみのサイズの缶詰がぴったりサイズです。入れてしまうと取り出しがやや困難になるので、湯煎する時は注意が必要です。
パックご飯やレトルト
レトルトの場合は、折り曲げてしまえばなんとか入りますが、 パックご飯は越後製菓の「日本のごはん」以外は入りませんでした。
パックご飯の場合は、直接カップに出して温めるか、加熱袋を用意した方が効率がよいですね。


ガス缶や他のアルコールバーナー等に比べてみて
家庭用のカセットガスコンロやキャンプなどで使う丸いTタイプガス缶等に比べると、やはり使う用途は限られてしまいます。
カップの容量的にも一人分で、大きな食材は煮炊きできませんし、火力も一定なので、火の調節はできません。
しかし、バーナーや五徳、風防、鍋等を別途用意する必要はなく、燃料さえあればこれひとつですべて調理できるのはとても便利です。
他のアルコールバーナーや固形燃料
アルポットも燃料はアルコールなので、他のメーカーのアルコールバーナーと火力や使い方は同じです。
また似たようなものでは固形燃料もありますが、こちらも燃料が液状か固形かの違いなだけですので、好き好きだと思います。
アルコールバーナー単品であれば非常にコンパクトなのですが、やはりガス缶同様に、五徳、風防、鍋等は別途必要になります。
諸々揃えるのが大変で面倒という人には、やはりアルポットがオススメです。
アルポット使用例
実食レポートでは私がアルポット好きなので、よく使っています。是非参考にしてください!
越後加茂特産『かも汁』でアルポット
越後加茂特産『かも汁』は2〜3人分のかも汁が入った缶詰で、水を加えて温めて食べます。
800ml以内であれば、アルポットでも調理可能なので、今回はアルポットで温めて食べました。


ホリカフーズの『レスキューフーズ』でアルポット
缶詰やレトルトの湯煎ということでアルポットを使ってみました。しかしアルポットのカップのサイズがそこまで大きくないので、缶詰とレトルトを1個いれるといっぱいです。結局人数分一度にやるのに加熱袋も併用しました。たくさんある場合は加熱袋の方が便利ですね。


麺屋優光 × IZAMESHI『旨味溢れる貝出汁醤油ラーメン』でアルポット
京都のラーメン店の非常食の調理に使ったのですが、麺が大きすぎてカップに入らず、割っていれました。
また工程が多すぎてアルポットひとつでは調理が難しかったですね。

