
非常時の栄養の摂り方
非常食と言えば、ごはんやおかゆ、缶詰、乾パンなど食品単体のものを選ぶことが多いのではと思います。
とりあえず長持ちするアルファ化米のご飯や魚の缶詰などを購入しがちですが、栄養面では偏ってしまいます。
長期間野菜が不足するとどうなる?
野菜から摂れる栄養素は主にビタミンA・B・C・E、食物繊維、鉄分、ミネラルなどです。
健康な人であればほんの1〜2日程度野菜を食べなくても心配はありませんが、長期間となると体調を崩しやすくなります。
- 風邪をひきやすくなる
- 肌荒れが起きる
- 貧血が起きやすくなる
- 精神的に不安定になりやすい
それ以外では、生活習慣病など病気の悪化にも繋がってしまいます。
非常食でも野菜の栄養を摂れることが理想
地震や台風などで災害で被災した地域では、生鮮食料はあっという間に入手困難な状況になり、しばらくは物流が復活するまで手に入りません。
そんな時のために、非常食にも野菜が入った製品を取り入れましょう!
野菜中心の非常食
非常食には野菜の栄養をたくさん摂れる製品がたくさんあります。
缶詰やレトルトは家庭で調理するよりも栄養は少ないと勘違いしている人もいますが、それは大きな間違いで、缶詰やレトルトでも野菜の栄養素を摂ることができます。
缶詰やレトルト食品
真空で加熱処理によってビタミンやその他の栄養成分の損失は少なく、逆に真空で調理されるため栄養価が外に逃げにくいのがレトルト製品。
実際家庭で加熱調理したものとレトルト調理の栄養価の低下はそこまで差がなく、レトルトだからと言って栄養価が低いということはありません。
また缶詰も同様で真空での調理となるため、栄養素が逃げにくく、一般的に考えられているよりも栄養価は高いです。
そして缶詰やレトルト食品には、添加物はあまり使われていません。長期保存するための加工技術によって、安全でおいしく野菜を摂取することができます。
レトルトや缶詰のおかずは、家庭の緊急時にも大活躍
昨今人気のレトルト食品には、魚の煮つけやきんぴらごぼう、またシチューのような洋風なおかずなど子供が喜ぶメニューもたくさんあります。
非常食だから不味いと言った概念も今はなく、忙しい時の代替品として使えるほど進化しています。
一般のスーパーで販売している温め専用品は、冷えている状態で食べると油が浮いていたり分離していたりするので、非常食用には温めなくても食べられる非常食専用品の方が良いかもしれません。
フリーズドライ製品
フリーズドライは、食品を凍結させ水分を抜いた状態なので、水やお湯を注ぐと元に戻ります。
栄養素の損失も少ないのが特徴で、生鮮食品の代わりに十分使えます。
軽くて備蓄しやすい野菜のフリーズドライ
最近のフリーズドライ製品は多種多様で、野菜をそのままフリーズドライにしたものや、スープやカレー、丼ものまで非常にたくさんあります。
フリーズドライであれば、お湯を注ぐだけで元の状態に戻るので、見た目も満足できる、おいしいおかずを食べることができます。
スープや味噌汁のインスタント食品
スープや味噌汁などのインスタント製品は、今はどこでも手に入れることができます。 スーパーやコンビニで、だいたい100円前後で購入できます。
お湯を注ぐだけで簡単に調理できること、大きさもコンパクトで軽いため携帯にも便利な非常食でもあります。
ただスーパーなどで売っているものは比較的賞味期限の早いものが多いため、長期保存する場合は、非常食用の賞味期限の長いものを選ぶようにしてください。
野菜ジュースを非常時に備える
缶詰やレトルト以外にも、野菜ジュースで栄養を補うことも可能です。
野菜ジュースはどこでも手軽に購入ができるので、備蓄しやすい製品のひとつです。
甘味料の入っていない野菜ジュースがベスト
最近の野菜ジュースは、フルーツジュース感覚で飲めるものから、野菜のみのシンプルなものまで多種多様です。
しかし災害時の野菜の栄養素摂取が目的になりますので、糖分が入ったジュースタイプのものよりも、野菜のみで作られた製品が一番良いです。
飲みやすさを重視したい人は、フルーツ入りでも問題はありません。
野菜ジュースに入っている野菜
メーカーによって異なりますが、カゴメの長期保存用「野菜一日これ一本」には、ケール、プチヴェール、ほうれん草、トマト、にんじん、ブロッコリーなど30品目が入っています。
リコピン、ビタミンA・E・K、食物繊維などを摂ることができます。
青汁で野菜不足を補う
青汁は製品によって使われている野菜が異なりますが、一般的にはケールや大麦若葉、明日葉などの青菜が使われています。
メーカーによっては、他の野菜や果物が入っていたり、乳酸菌が入っているなど多種多様です。
青汁の栄養素
ビタミンBやビタミンC、食物繊維などを摂取できます。 サプリメントのように他の栄養素が添加されている製品もあります。
青汁の種類
今はいろいろな種類のものがあり、ジュースタイプのものからサプリメントまでさまざまです。 飲みやすい自分の好きなタイプのものを選んでください。